★★★☆☆
初公開年月 2002/06/01
監督
ハン・ジスン
出演
イ・ソンジェ
ソギュン
コ・ソヨン
ジヌォン
ユン・ソジョン
ジヌォンの叔母
キム・チャンワン
産婦人科医
ユ・テホ
ホン・ユジン
+++ ストーリー +++
結婚6年目を迎えた夫婦ソギュンとジヌォン。互いに仕事も順調で夫婦仲も良く、何不自由ない幸せな毎日を送る二人だったが、たったひとつだけ、どうしても子どもが出来ないという悩みがあった。養子をもらおうというソギュンの提案を頑なに拒み、自分の赤ちゃんを切望するジヌォン。そして、最後の望みを懸けておこなった不妊治療が成功し、ついにジヌォンのお腹に待望の赤ちゃんが宿ったのだった。喜びを爆発させる二人だったが、そんな幸せも束の間、やがて赤ちゃんは不治の病で、生まれてもせいぜい1日の命であることが判明する。
イタリアで実際にあったという新聞記事をヒントに、ラブ・ストーリーに定評のあるハン・ジスン監督が映画化。主演は「アタック・ザ・ガス・ステーション!」のイ・ソンジェと、本国韓国でCMやドラマなどで活躍する人気女優コ・ソヨン。
感想
主人公の夫婦は、都会的で洒落たマンションに暮らし、妊娠が判明すると、早々と郊外の一戸建てに引越すことから、金銭的にはとても恵まれていることが見てとれる。妻の会社での役職は課長と社会的地位があり、男性並に仕事をこなしている。そして、遮二無二子供を熱望するわけだが、贅沢だ....なんてね。辛い不妊治療に耐え、やっと子供を授かってみればその子が薄命とは、そんな度重なる不運は滅多にないでしょうと、現実味は希薄。手に入って当然だと思っていたものが不可能かもしれないことに気付くと、その要求はひときわ強固なものとなり、いわゆる無い物ねだりをしてしまうのではないだろうか。
と、物語の主題には、余り共感できる部分はなかったが、それよりも、ジヌォンが、育ての母である叔母に酷いことを言い当たり散らしても、叔母はそんな気持ちも受け止め、あの子は私の身体の一部と同じなのだと、強い絆を語るシーンが心に残った。