★★★☆☆
初公開年月 2007/03/03
監督
トム・ティクヴァ
出演
ベン・ウィショー
ダスティン・ホフマン
アラン・リックマン
レイチェル・ハード=ウッド
アンドレス・エレーラ
サイモン・チャンドラー
+++ ストーリー +++
18世紀のパリ。悪臭立ちこめる魚市場で一人の赤ん坊が産み落とされる。グルヌイユと名付けられ育児所に引き取られたグルヌイユは、何キロも先の匂いを嗅ぎ分ける超人的な嗅覚の持ち主だった。やがて青年となったグルヌイユは、運命の香りを持つ少女と出会った。以来、彼はその少女の香りを再現することに執着し、香水調合師バルディーニに弟子入りするのだが…。
パトリック・ジュースキントの禁断のベストセラー『香水 ある人殺しの物語』を、「ラン・ローラ・ラン」「ヘヴン」のトム・ティクヴァ監督が映画化。主演は「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」のベン・ウィショー、共演に「ピター・パン」のレイチェル・ハード=ウッド、アラン・リックマン、ダスティン・ホフマン。
感想
配達先の調香師の元で、たちまち香水の香りを調合してみせるシーンには、「才能ってすごいもんだ」と関心したが、ラスト近く絞死刑を見守る為に集まった群衆が、主人公が作った究極の香水の匂いを嗅いだとたん、掌を返した様に「この人は無罪だ、善人だ。」とひれ伏すシーンは、その変わり様が余りにも極端で、何だか吉本新喜劇を見ているようで可笑しかった。ハリー・ポッターのスネイプ先生こと、アラン・リックマンが最後に歩み出て剣を構え、「私だけは許さんからな!」みたいなことを言ったときは、「おぉ、父なるあなただけは踏みとどまったか!」親子の情は強しと頼もしく思ったが、至近距離で匂いを嗅がされると、やはりひれ伏す羽目に…と、笑いは追い打ちを掛ける。人より秀でた才能素晴らしい。しかし、主人公の生い立ちは余りにも薄幸過ぎた。